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二十四節気の二十二番 冬至のオススメ

冬至(12月21日〜1月4日頃)は、一年のうちで最も昼の時間が短く・夜が長くなる時期

陰の気が最も極まることから、
「陰極之至」
「陽気始生」
陽の気が生み出される日ともされています。

陽極まれば陰となり、陰極まれば陽となる。
陰陽の境目となる当時は「一陽来復」とも言って、この日から運気が上昇するともされています。
易には十二消息卦というものがあり、冬至は地雷復(ちらいふく)と言い一陽来復。
全て陰の小雪の時期を終えて、また陽の卦(気)が戻ってくることから、不遇の時期が続いていたところに陽の明るさが帰り芽生え、善なる道が始まるといううれしい時なのです。

と言っても、天に始まる陽の気が、地に育まれて芽吹くにはまだまだ力不足。
冬至の時期は、まだまだ力不足な「陽の気」を、小寒・大寒と経て、春を迎える準備として育てていく時期。
新しいことを始めたり、外出を多くしたりするよりも、自宅や気の安まる馴染みの場で大切な人・家族・友人・恋人・パートナー・小さな命などと過ごすことも「陽の気」を養うことに繋がります。
外出する時は帽子・手袋・マフラーなども使って防寒対策をしっかりして。

もちろん、冬至だからと言って家にいて座ってばかりなのは足腰が弱くなってしまいますよね。
三密が回避でき、感染対策がしっかりしている室内で、足腰を中心に身体を動かすのはとても良いことです。
春を迎えるための力は、足腰と繋がる腎に蓄えられますからね。
腎は生きていくための心身のスタミナ(精)を宿し蓄えるところでもあります。

冬至にオススメのツボは、湧泉(ユウセン)

そして、冬の寒さは足下から入り込んでも来やすいですよね。
有名な足裏のツボ(経穴)湧泉(腎経 KI1:足指でグーをした時、足裏でいちばんへこんでいるところ)は、腎の気血が泉の様に湧いて出てくるところから、名がついたとされてます。

足下からゾクゾクするときは、お灸や足湯をしながらマッサージなどでセルフケアしてあげましょう。
2020年1月の藤田先生のセルフケア講座は湧泉から足のセルフケアだったんですよ。

冬至にオススメな食材は、冬の七草・黒米などの黒い食材・湯圓(タンユエン)

足腰をあたため・ほぐして・動かしたら、
冬至の時期には「冬の七草」と呼ばれる食材たちを美味しくどうぞ。

なんきん:南京(かぼちゃのこと)
れんこん:蓮根
にんじん:人参
きんかん:金柑
ぎんなん:銀杏
かんてん:寒天
うんどん:饂飩(うどんのこと)

「ん」が2つある冬の七草は運盛りの食材とも言われるんですよ。

なんきん(カボチャ)は小豆と一緒に、いとこ煮としていただく地域もありますよね。
カボチャは胃腸の働きを助け・免疫力を高め、小豆は疲労やむくみの改善・抗酸化作用も強いです。
忘年会続きや、年末の多忙な時期に足りなくなりやすいものを補ってくれます。

小豆はお粥にして「冬至粥」として食べる地域もあるんですよ。

キンカンや銀杏はこの時期の咳止めを助ける働きがあります。

今年は人参に春菊・りんごを加えてジュースをどうぞ
春菊2束
りんご1個
ニンジン1本
豆乳や甘酒 200cc程度

りんごとニンジンが春菊の香りや苦味を抑えて飲みやすいです。
オレンジやイチゴ、ハチミツなどとアレンジしてみるのも良いですよ。

春菊は化痰・止咳・平喘、肺の働きを助け、咳や痰の症状を抑え改善を助ける作用をもつ食材です。
あわせて胃腸の働きを整え、腸の働きを整え促すことで消化吸収を助け、便秘の改善に役立ちます。
春菊独特の香りは自律神経を整える助けにもなりますので、師走の多忙な時期に心身のバランスを保つ助けにもなります。
香りが苦手な方は、10秒程度さっと湯がいてからおひたしやサラダなどにすると香りが抑えられますよ。
苦味が苦手な方にもさっとゆがく程度はオススメです。
なぜって?春菊の苦味は葉がメインだからなんです。

もちろん、冬至も冬の時期。
まだまだ黒い食材たちも美味しくいただいていきたいですね。
普段のご飯に「黒米」を加えて炊くのも良いですよ。
白米:黒米=9:1ぐらいで大丈夫です。
(黒米を加えたら米を研ぐ必要はないです)
腎を強く補うことでエイジングケアに優れ、脾胃の働きも補うので疲労回復を助けるので冬の時期だけなく、毎日の食事に加えていきたいですね。

台湾では冬至の時期は
「湯圓(タンユエン)」という白玉団子をいただきます。
円満や家庭円満の象徴でもある丸いお団子。
ゴマ餡が入っているところもあったり、おめでたい紅白のところもあります。
この時期ならではの台湾スイーツとしていただいてみるのもオススメですよ。