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二十四節気の十七番 寒露(カンロ) のオススメ

寒露(10/8頃〜10/22頃)は、秋の長雨が終わり本格的な秋の始まりになります

この頃になると五穀の収穫もたけなわで、新米が美味しい時期ですね。
「寒い」の漢字が使われる様に、朝晩は露が冷たい空気と接し、霜に変わる直前で、寒さを感じる日もあります。

朝晩の空気は乾燥するだけでなく、重たく感じる様になりやすいです。
その乾燥した重たい空気が肺を犯すと咳が出やすくなり、鼻や喉、皮膚が乾燥しやすくなり、風邪(感冒)をひきやすくなります。

寒露にオススメな食材は、山芋などの潤いとエネルギーを補う食材

秋分の時期にもお勧めした、山芋、胡麻、木耳、枸杞などで潤いとエネルギーをしっかり補ってあげましょう。

杏仁(杏の種)

肺を潤し咳を鎮める効能を持ち、漢方薬に使われる苦杏仁(クキョウニン:苦味が強いもの)と、食用に使われる甜杏仁(テンキョウニン:普段使われる、甘みが強いもの)があります。
苦杏仁の方が力が強いですが、その力の強さのため、医師(漢方医)などの指導が必要です。

「梅の種(天神様)を食べすぎるとお腹を壊すよ」
と言われるのは、杏、梅、桃、ビワ、スモモ等の種の「仁」と呼ばれる箇所には「アミグダリン」と呼ばれる青酸配糖体を含みます。
青酸配糖体は、体内で消化分解する時に微量の青酸が発生します。
ですので、杏、梅、桃、ビワ、スモモ等の種は食べすぎない様に、食べすぎると天神様に会えちゃうよという戒めなのですね。

身体に良いものであっても食べすぎるのは気をつけないとですが、季節や体質、環境にあわせてバランス良く加えてあげましょう。

杏仁豆腐を手作りする時に用いる杏仁粉は、紅茶やコーヒーに加えたり、温めた豆乳や牛乳に入れても美味しくいただけます。
お子さんやお孫さん、大切な人と一緒にホットカルピスなどに加えていただくのも喉や身体だけでなく心も温まりますよ。

枸杞(クコ)の実

肝腎要を補い、滋養強壮に優れ、目の疲れや肺を潤し、ゴジベリーとも言われる、アンチエイジングの代表食材。
グラノーラやヨーグルトに加えたり、黒キクラゲの酢の物にあえたり、棗(ナツメ)と一緒に枸杞棗茶にしたりなども美味しいですが、これからの冷える時期には「枸杞酒」をどうぞ

枸杞酒
果実酒用のブランデーやホワイトリカーなど:1.8リットル
枸杞の実:200g前後
氷砂糖:適量
清潔にした瓶に入れて1ヶ月ほど冷暗所にねかせておくと、写真の様に綺麗な黄金色の枸杞酒ができあがりますよ。炭酸水で割ったり、お湯割りも美味しいですね。
20mlぐらいなのでシングルサイズぐらいが適量です。食前や就寝前に美味しくどうぞです。

寒露にオススメのツボは、中脘(チュウカン)

朝晩と昼間の気温差が激しくなる時期は、食欲の秋のはずが、胃腸の不調を感じる方も多く出やすい時期です。
そんな時は「中脘」(任脈:CV12 みぞおちと、おへそを結んだラインの中央あたり、おへそから指四本分上)

胃腸の働きを助け(補中益気,通里中焦,調和五臓)六腑の気が集まるところです。
手をさすって温めてから手当てをしてあげたり、蒸しタオルやお灸をしてあげるのも良いですね。
以前紹介した、足三里や三陰交もあわせてマッサージしてあげるのもオススメです。

寒露の時期は、天気が良い日は空気が澄んだ秋晴れが心地よく、夜には月も美しく輝いて見えます。そんな日の夜は、温かい飲み物と一緒に空を見上げてみてはいかがでしょう。これまでと違った、秋の清々しさと趣を感じる空に出会えますよ。