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二十四節気 十四番 処暑(ショショ) のオススメ

処暑(8/23頃~9/7頃)は、残暑と秋の涼しさが同居する時期です

朝晩に秋の気配を感じる涼しさと昼の残暑厳しさが同居する時期。
二百十日でもあり台風も多く発生し襲来しやすい時期でもあります。

涼しさの中に爽やかさを感じ、残暑の蒸し暑さの疲れに癒しを届けてくれます。
その爽やかな秋風の「乾燥」も過ぎたり、夏疲れが溜まって心身(正気)が弱っていると
「燥邪(ソウジャ)」となってしまうのです。
※燥邪とは、乾燥による人体への悪影響のこと

そう、長夏から秋に移る頃は、大暑や立秋に記載した湿邪に加えて、燥邪についても気をつけたい時期なのです。
体内で常に潤っていたいところは?  お肌、喉、鼻などが思いつきますよね。

これらは呼吸機能を担い、呼吸から生理機能「気」を生み出し管理する「肺」と繋がっています。
その「肺」は常に潤っていたいところなんですよ。

夏休みや残暑の疲れから、仕事や日常が始まると、
身体が疲れやすい、食欲がない、デスクワークが多く猫背になりやすい。
などから、食事から消化を担い肉体を支える「脾胃」の働きが落ちると、体内に余分な水分(痰湿(タンシツ))がたまってむくみやすくなります。
そして余分なものがあると、必要なもの「潤い」は入りにくく、生み出しにくくなりますよね。

そのために、大暑、立秋ぐらいまでは夏の暑さを助けにして身体を動かし
汗を掻くことで体内の熱を下げ、余分な水分を外に出し、必要な潤いを取り入れるとしていたのです。

2020年の8月は酷暑が続き、エアコンなど空調を使うことが多かったですよね。
外での散歩やランニング、ヨガなども控えめになりがちだったと思います。

朝晩の気温が落ち着いてきた、これからの処暑の時期、
胸を開いて呼吸を深め、心地よく汗を掻くことがオススメです。

処暑にオススメの食材は、白キクラゲ・卵・鴨血(ヤーシュエ)

とは言え辛いものを食べて汗を掻くというのは控えた方が良い時期です。
春と秋は辛いものは控える。
それは体液(津液)などの過剰な発散を防ぐためです。

古くからは「秋は生姜を食べるな」とも言われています。
他にも唐辛子、花山椒、シナモン、ネギ、度数の高い酒などは少しずつ控えていき、楽しむ際は潤い豊かな食材を加えて行ってあげましょう。

辛味が欲しい時は、いろいろな種類のスパイスを使っての麻辣湯(マーラータン)も美味しいですよ。
麻辣湯とは、中国四川省発祥の辛いスープ料理
白キクラゲや卵に、写真では鴨血も加えています。貧血対策だけでなく栄養豊富で、血の熱をとるとされ暑い時期の貧血対策にオススメです。
※鴨血とは、アヒルの血を固めたプリン状の食べもの

白キクラゲはゼリーに加えるだけでなく、黒キクラゲと一緒に卵炒めにしても美味しいですよね。

処暑にオススメのツボは、尺沢(シャクタク)

咳が続いて気になる時は「尺沢」(肺経:LU5 肘を曲げると出来る内側のシワの中央から、指約2本分親指側にいった、かたい腱の外側にある)がオススメです。

肺の気の巡りを改善する経穴(ツボ)です。
立春の記事で紹介した曲池(キョクチ)や合谷(ゴウコク)もあわせて用いてあげるとより効果的ですよ。
秋の潤い対策スタートして、秋本番を迎える準備をしていきましょう。